軽自動車に乗っているなら必ず2年ごとに受けなければいけない車検。
車を維持する上で一番大きな出費になることも多いですが、“軽自動車は車検費用が安い”こともメリットの1つです。
安さだけにこだわるなら3万円台で車検を通す方法もあります。
しかし一方で10万円以上の大きな出費になることもあります。
安いといわれる軽自動車の車検費用は一体どこで差がつくのでしょうか?
上記のような方のために、軽自動車の車検費用の内訳や相場、車検費用の違いについてまとめました。
こんな人にオススメ
- 軽自動車の車検費用はどれくらい?
- 車検費用をとにかく安くしたい。
- 安くしたいけど点検整備もしっかりやりたい。
- 整備工場はどこを選べば良いの?
- 車検か売却かか迷っている。
ご自身に合った車検店を選び、車検費用を少しでも安くするために役立てていただけると嬉しいです。
軽自動車の車検費用の内訳
軽自動車の車検は『法定費用』『車検基本料』『消耗品交換』の3種類の費用がかかります。
法定費用
車検で必ず支払わなければならないのが『法定費用』です。
法定費用の内訳は『重量税・自賠責保険料・検査手数料(印紙代)』となっています。
法定費用の内訳(2017年4月改訂版)
- 重量税:0円~8,800円
- 自賠責保険料:25,070円
- 検査手数料:1,100円~1,400円
法定費用の合計金額
26,470円~35,270円
普通車は車両重量に比例して税金が高くなりますが、軽自動車は共通の税額になっています。
重量税は通常6,600円ですが、エコカーは安くなり、13年以上経過すると高くなります。
軽自動車の税金まとめ【エコカー減税:2019年4月以降最新版】
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また、検査手数料(印紙代)は指定工場のみ1,100円。それ以外は1,400円となります。
法定費用は文字通り“法で定められた費用”なので、どこで車検を受けてもこの金額が変わることはありません。
車検基本料金
車検基本料金とは、主に『法定点検費用』『事務手数料』『車検代行料』の3つの手数料を合計した金額のことをいいます。
『車検料』や『車検費用』と書かれていたり、3つの手数料を分けて案内している整備工場もあります。
車検基本料金は車検店の利益になる部分でもあり、検査を代行するだけのものから、点検整備をしっかり実施するものまで幅が広く、ここで大きな費用の差が発生します。
消耗品交換
車検に合格するための整備や消耗品の交換が必要になった場合、上記の2つの費用に追加して消耗品代と工賃がかかります。
新車登録から3年後の車検(初回車検)では、必要ない場合が多いですが、長く乗れば乗るほど交換する部品も増えてきます。
しかし、軽自動車は部品代は普通車と比べて安く、定期的にメンテナンスをしている車なら、車検時にそれほど大きな出費になることはありません。
軽自動車の車検費用の相場
では一体、車検を依頼する店舗によって、車検費用にはどれくらいの差があるのでしょうか?
自宅から10km圏内の近隣の整備工場の車検費用相場を調査してみました。
車検費用の相場表
車検店 | 区分 | 車検基本料金 |
---|---|---|
ガソリンスタンド | 車検代行 | 5,980円~17,800円 |
中古車販売店 | 認定工場 | 6,540円~23,760円 |
車検専門店 | 指定工場 | 14,040~31,320円 |
ディーラー | 指定工場 | 37,800円~43,416円 |
一番安いガソリンスタンド(車検代行)と、一番高いディーラー(指定工場)で37,436円の違いがありました。
また、認定工場や指定工場で点検整備をしっかりやるとなれば、別途料金が発生することもあるため、実際の費用はもっと差があると考えて良いでしょう。
車検費用の違いはどこ?
車検費用は『整備工場の区分』と『車検店』によって大きく変わります。
整備工場の区分による違い
区分 | 点検項目 | 整備内容 | スピード | 料金の安さ |
---|---|---|---|---|
車検代行 | △ | △ | △ | ◎ |
認定工場 | ○ | ○ | △ | ○ |
指定工場 | ◎ | ◎ | ◎ | △ |
車検代行
新車を買って最初の車検なら点検整備なしの車検代行でも問題がない(走行距離が年1万キロ程度なら)場合が多く、「とにかく車検を安くしたい」という人にオススメです。
認定工場
一言でいうと点検整備つきの車検代行です。
「車検費用は安くしたいけど点検は受けておきたい」なら認定工場がオススメです。
指定工場
指定工場では厳しい基準に沿った点検整備を行うため、車検費用も高くなってしまいますが、即日対応など素早い車検が可能です。
車検店による違い
もう一つの違いは、ガソリンスタンド、車検専門店、カーショップ、中古車販売店、カーディーラーなど、車検に出す店舗の違いです。
ちなみに、指定工場のガソリンスタンドはありますし、認定工場のカーディーラーもあります。
したがって、ガソリンスタンドだから安い、指定工場や認定工場じゃなければ整備技術が低いというわけではないので注意が必要です。
また、指定工場は車検費用が高いというイメージがありますが、「なるべく安くでも安心して車検を受けたい」というニーズに合わせて、安いプランを用意している店舗もあります。
軽自動車の車検費用を安くする方法
点検整備はしっかりやってもらえて安心だけど、料金は高いイメージがあるディーラーでの車検。
しかし、ディーラーも認定工場と指定工場のどちらかであり、点検や整備の基準は一緒のはずです。
ではなぜディーラーの車検費用が他よりも高くなるのか、それは消耗品の交換にともなう部品代と工賃です。
ディーラーでは“予防整備”といって、まだ使用できる消耗品でも、安全に備えて早めの交換を推奨しています。
例えば、もし4輪全てのブレーキパッドを交換するなら2万円前後、タイヤなら4万円以上も費用が変わってきます。
多くの人はメンテナンスの知識がないため、ディーラーまかせとなってしまうのが車検費用が高くなる理由です。
またディーラーの消耗品交換はすべて新品ですが、車検店なら費用を安くするためにリビルト品(保証付き中古品)などで対応することも可能です。
指定工場や認定工場、ガソリンスタンドやカーショップなどでも、予算に合わて相談に乗ってくれる車検店は沢山あります。
もし「車検費用を少しでも安くしたい」けど「安心して軽自動車に乗り続けたい」なら、このあたりを意識しながら見積もり取るのが良いでしょう。
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軽自動車は車検前に売るのがオトク
車検費用が安い軽自動車ですが、初回車検や2回目の車検前に売却されることが多いのも軽自動車の特徴です。
その理由は“軽自動車の買取価格は車検後に下がる”からです。
軽自動車の価値は走行距離で3万キロタイミングで大きく下落します。年式でいうとちょうど3年目(初回車検)のタイミングです。
また、人気の軽自動車は5年前後でフルモデルチェンジする傾向があるため、購入してから5年以内に必ずどこかで大きく価値が下がるタイミングがあります。
軽自動車が高く売れる時期はいつ?
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5年5万キロ程度乗ると、必要な整備や消耗品の交換も一気に増え、車検費用も高くなります。
一方で軽自動車を売却する際には、かかった車検費用がそのまま査定額にプラスされることはありません。
つまり、軽自動車はリセールバリューも高いため、車検を受けるより買い替えてしまったほうがお得になることがあるのです。
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