外車は故障しやすいというイメージがありますが、メルセデス・ベンツは欧州車の中でも比較的丈夫で故障が少ない車だといわれます。
これはメルセデス・ベンツの車に用いられるボディ剛性が、日本車のボディ剛性に比べて高いことから、「ベンツならぶつかっても大丈夫」ということなのですが、少し違う解釈をされて「丈夫だから故障もほとんどない」と思っている人もいるようです。
しかし実際のところは、国産車と比べても部品の耐久性は低く(定期交換によるパフォーマンスを重視しているため)、特に気象条件などの違いによる電装系のトラブルが多いことは知られています。
最近ではだいぶ改善されてきているものの、世界的に見ても故障率が低い日本車と比較すれば、やはり故障頻度は高めと言わざるを得ず、「丈夫な車」であっても「故障が少ない車」ではないようです。
それでは、ベンツの修理代はどれくらいかかるのか?これは車によっても症状によっても全く変わってきてしまうため、私のベンツの修理代を参考にしてみて下さい。
ベンツ修理代の目安
約半年の間にこれだけの故障がありました。どれも運が良くそれほどの修理代は発生していませんが、もしバンパーも新品交換となれば、かなりの修理代を負担しなければなりませんでした。
フロントバンパー交換⇒20万円以上
基本的に中古品はまず見つかりませんので、多くのケースで新品交換の可能性が高くなります。新品・中古品ともにパーツが豊富な国産車であれば10万円程度で修理出来る内容です。
エアマスセンサー故障⇒5万円
警告灯が点灯。原因不明のマフラーから白煙。センサー交換で修理完了。センサーやコンピューターは日々のメンテナンス状況に関係なく突然トラブルが発生します。
エンジンオイル漏れ⇒1万円
オイル交換と漏れ止め添加剤では修理できず、近所の修理工場の修理見積もりが10万円以上。しかしベンツ専門店ではガスケットの交換のみで修理完了。修理代1万円。
パワーシート異音⇒1万円
モーター不具合。取り付け部の調整で消音修理。
新車からの経過年数:7年
走行距離:3万km強
所有期間:約半年
見ての通り最初から適切に対処をすれば、それほど大きな出費にはなりませんが、故障や破損の箇所によっては大きな出費になります。
ベンツを購入する際には、ある程度の修理代はかかるものだと覚悟しておく必要があります。
ベンツの修理代が高くなる理由
事故や故障などが起こった時にお世話になるのがディーラーや整備工場なのですが、メルセデス・ベンツの車にかかる修理代はおおむね国産車と比べて高くつきます。
それは、修理する側の知識や技術不足により工賃が高めになるということもありますが、一番の原因となるのが補修パーツの価格が高いことです。
日本で売っているメルセデス・ベンツの車(ディーラー車)は日本仕様になっていますが、日本で作られているわけではなく本国ドイツから輸入されてきます。
それと同じように補修パーツもドイツから輸入されてくるので、それにはドイツから日本までの運賃やものによっては関税もかかるので、日本製なら100円で入手できるようなパーツが500円や1,000円なんてこともざらに考えられるのです。
こういったことを踏まえて考えても、メルセデス・ベンツの修理代が高くなるのも当然といえば当然なのかもしれません。単純に考えても国産車の修理代の倍を見込んだ方がいいと思います。
しかし修理代を安くしたいからといって、下手に並行輸入品や中国製のコピー部品を使った修理はやめておきましょう。修理代が高くても正規のディーラーや信頼性が高い専門店などで修理することをオススメします。
ベンツの修理代を安くする方法
ベンツを修理しなければいけないタイミングは突然やってきます。私のように色々なお店を回った結果、間違った対処をしてしまい損をしてしまうこともあるでしょう。
ベンツの修理を依頼したい人のほとんどが下記の2つに当てはまると思います。
- ベンツの修理代を少しでも安くしたい
- 信頼できるお店で修理してもらいたい
この両方を解決してくれるのがベンツの専門店です。ベンツ専門店といっても販売より修理や整備に力を入れている専門店がオススメです。
ベンツ専門店で修理するメリット
- 整備・修理の技術力がある
- 人件費がかからないため安い
- 細かい要望に応えてくれる
信頼できるという点ではディーラーでも良いのですが、基本的にすべての補修部品に新品を使用することや、人件費等の経費がかかるため修理代がかなり高くなってしまいます。
ディーラーで購入したベンツを修理するならまだ良いのですが、購入していない客にとっては少々冷たく感じることがあり、あまり手厚いサービスは受けられません。
ベンツの専門店であれば、その車種ごとに故障しやすい箇所や修理方法を熟知しているため効率が良く無駄な作業が発生しません。ディーラーに比べて経費もかからないので修理代を安くできるのです。
また、予算に合わせてリビルト品やOEM部品で対応したり、細かな要望に合わせた修理をしてくれるのも特徴です。
もしベンツを買いたいと考えている(もしくは既に所有している)なら、このようなベンツの専門店を見つけておくことがとても重要です。それだけで購入後にかかる費用が全く変わってきます。
ただベンツの専門店さんは職人気質な人が多く、とにかく修理代を安くすることだけ考えて、必要な修理まで省こうとするお客さんを良く思いません。修理の相談する際は予算や見積もりばかりを気にし過ぎないように注意しましょう。
ベンツは売る前に修理する
ベンツを売る際に「修理する前に売った方がいいのか」それとも「修理したほうが高く売れるのか」と考える人は多いと思います。
結論から言えば、ベンツは修理したほうが高く売れます。
目安としては売却予想金額の1割程度の修理代で済むなら、修理をして売った方が結果的には得になる可能性が高そうです。
例えば、修理したことによって300万円くらいで売れそうなら、30万円までは修理してしまった方が損が少なくなるということです。
国産車であれば修理しないほうが良いこともありますが、修理にかかるコストが割高になる外車となると話は違います。
実際の業者オークションの相場を見ても、正常な状態の車両とそうでないものとの相場は国産車以上に大きな差があります。
上の例であれば、30万円かけて修理すれば300万円で売れるはずのベンツを修理せずに売った場合、270万円で売ることはまず無理です。
ベンツというブランドの特性上、事故修復歴や故障は車の価値を大きく下げる要因となります。
買う側の心理として「このベンツはどのような使われ方をしてきたか」というイメージも大きく、メンテナンスを怠った結果、壊れても修理するお金がないから手放す。こんなイメージを持たれてしまう可能性が高いのです。
ちなみに、私の場合は購入してから修理代に10万円ほどかけましたが、売却した金額は購入金額とほぼ同額。もし修理をせずに売っていたら70~80万円ほど損をしてもおかしくはありませんでした。
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