日本人はオフロードを走るための車をジープと呼ぶことがあります。これは若年層などにも見受けられる傾向で、飛行機の小型機をすべてセスナと呼ぶのと同じです。
しかし、実際にはオフロードモデルだからといってすべてのモデルがジープであるわけはありませんが、これには戦後、アメリカの車が輸入されるようになり、その時に日本にはない車だったため、ジープという名前が強く印象づいたということから、「オフロードモデル=ジープ」といったことになってしまったのです。
そのいわゆる日本人が呼ぶジープに一番近いモデルがこのジープ・ラングラーで、ジープの中でクロスカントリー4WDとしての基本的な構造を持つ唯一のモデルとなります。
ジープには他にもいろいろなモデルがあるのですが、時代と共にラダーフレームを捨て、コスト的にモノコックフレームを使うようになり、どれもクロスオーバーSUVになり下がってしまった中でラダーフレームを頑なに使い続けているのがこのラングラーなのです。
ラダーフレームにパートタイム4WD、コイルスプリング式のリジットサスペンションとクロスカントリー4WDとしては申し分ない構造を持っています。
エンジンはアメリカ車らしく大きなエンジンを搭載しており、現行モデルでは284psの3.6リッターV型6気筒エンジンを搭載するに至っています。
ただ、現行モデルはクロスカントリー4WDからだいぶSUVに近い存在となってしまい、4ドアモデルなどを用意し、装備も充実させて使い勝手は良くなったものの、2代目モデルのようなあらあらしさを失ってしまったことから、現行モデルではなく、わざわざ中古で初代モデルや2代目モデルを買う人もいるようです。