ランドクルーザーはもともと、ウィリス・ジープなどに対抗するために作られた軍用小型4WDモデルです。
それが民間用として転用されクロスカントリー4WDマシンと変化し、そのスタイルでずっと販売がされてきたのですが、1998年に発売された100系あたりからそういった性格に変化が出始めてきました。
先代80系までは前後とも悪路走破性に優れた前後リジットアクスルサスペンションを用い、一部ではパートタイム4WDを持つモデルが用意されていたのですが、100系からはラダーフレームこそ持っていましたが、フロントはダブルウィッシュボーンという乗り心地・オンロード走行にあわせたものになり、4WDシステムもすべてフルタイム4WDになってしまったのです。
いわゆる軟弱化が進んでいるということで、これ以降その傾向がどんどん進んでいるのです。
そして現在の200系モデルは完全に乗用車、悪路走破性を求めるより豪華なワゴンとしての価値を高めようとする傾向が強くなってきているのです。
つい最近、限定的ではありますが硬派の70系が再販されることになるのもわかる気がします。
しまいにはここ最近のSUVブームに乗っかるように「トヨタのSUV」などといって販売しているのです。
日本ではクロスカントリー4WDとSUV、クロスオーバーSUVの明確な違いが判らない方が多いので、それでも通用すると思ったのでしょうが、販売戦略上SUVとするのであればまだ許せます、しかし車自体がSUVを超えて単なる乗用車の4WDモデルとなってしまうのはこの車らしくありません。