ジムニーはSUVではない?
昨今、SUVやクロスオーバーSUVがもてはやされている時代ですが、このジムニーも一応SUVに属する車として売られています。
SUVというのは、アウトドアスポーツに出かけるために使われるピックアップトラックが派生したもので、4WDや腰高なボディによって悪路走破性を高め、荷物の多いアウトドアスポーツに使えるようにとたくさんの荷物を積めるようにし、更にピックアップトラックが根源となっているためラダーフレームを持ったもののことをそう呼びます。
クロスオーバーSUVはこのSUVのラダーフレームという条件を満たさない車のことで、実際に販売されているクロスオーバーSUVと呼ばれるものは、この部分に甘えた形で普通のセダンやステーションワゴンなどに生活4WDを組み込み、足回りやタイヤによってロードクリアランスをとった形で再現しているだけという見た目だけ、雰囲気だけSUVというものなのです。
それに対してジムニーのようなオフロードマシンはまさにオフロードを走るために作られた車で舗装路の走行も少しは考えられてはいますがメインステージとなるのはオフロードであるため、快適性は多少犠牲になっています。
このSUVとクロスオーバーSUVとオフロードマシンを最近はあいまいにする傾向が強くなってきており、それが販売戦略にも影響することからスズキではこのどう見てもオフロードマシンであるジムニーをSUVと銘打って販売しているのです。
しかし、ラダーフレームを持つことはSUVも同じですが、いまどき前後ともリジットアクスルでトランスファーを持ったパートタイム4WDのSUVなど見ることはないでしょう。
ここがこのジムニーのいいところで、どんなにお金がある人でも本格的なオフロードマシンが欲しいと思った時にこの車を買うという現象が起きるのです。
SUVとして売られているジムニー
ジムニーも実はSUVという肩書で販売されています。
SUVはスポーツ・ユーティリティ・ヴィークルの略でアウトドアスポーツに行くための車という意味があります。
アウトドアスポーツをやるところというのは山沿いであったり海沿いであったりするわけで多少の悪路走行をしなければならないので、SUVの条件としてそれなりの悪路走破性を持つというものがあるのです。
この点で見ればオフロードマシンにジムニーと同じなのですが、はっきり言ってSUVとジムニーの悪路走破性では雲泥の差があるのです。
ジムニーはSUVではなくオフロードマシンやクロスカントリー4WDというべき車なのですが、どんな優れた性能を持った車でも売れなければ存続すら危うくなります。
そこでスズキがとったのが今流行りのSUV人気に乗ってしまえということで、この車をSUVとして販売しているのです。
ただ、ちょっと怖いのがジムニーをSUVとして売ってしまっているので、この車を本当のSUVと思ってしまう人が出てくるのではないかということです。
この車をSUVとしてしまってはっきり言って性能は悪いです。
乗り心地は悪いし燃費も悪い、快適装備もそれほど付けられていないのではSUVとしてはあまり好まれないと思うのです。
スズキも弱腰にならず堂々とオフロードマシンとして売った方がいいのではないでしょうか。