MR2の失敗を受け、次に作ったモデルがMR-Sです。しかし、残念ながらこのMR-Sもはっきり言って失敗作に終わりました。
先代モデルとなるMR2よりはましですが、相変わらずトヨタはこの車にお金をかけたくないようで、ヴィッツのプラットフォームを流用し、エンジンもセリカのエンジン、設計の基本もMR-2同様にFFレイアウトを前後逆にした形で作られていましたので、はっきり言ってMR2とたいして違わない車でした。
MR2と違うところはオープンモデルであること、そしてマニュアルトランスミッションの他にシーケンシャルマニュアルトランスミッションがあったことです。
シーケンシャルマニュアルトランスミッションはいわゆるセミオートマチックで、クラッチ操作なしで変速を行うというものです。
ただ、現在のDCTのようにオートマチックモードがないため、クラッチ操作がなくてもシフトチェンジは手でする必要がありました。壊れやすいのもこのトランスミッションの特徴でもあります。
走行性能的にはMR2のピーキーな特性を受け継いでおり、多少融通が利くようになりましたが、乗り手を選ぶ車であることには違いはありませんでした。
この車が成功した車であるかどうかということに関しては、やはりMR2同様にミッドシップレイアウトモデルの作り方を知らないトヨタが作った車ですので失敗作といっていいでしょう。
話題性としてはいいのかもしれませんが、そういったことは販売面だけにしかメリットがありません。