スポーツモデルのいち早く4WDシステムを採用したモデルがこの日産にスカイラインGT-Rです。
4WDモデルといえるのはBNR32型、BCNR33型、BNR34型の3つのモデルとなります。
R32型はそれまでオンロードスポーツモデルにおいてFRレイアウトが最適とされていた駆動方式を4WDの方が優れているということを実証したモデルです。
2.6リッターエンジンながら3リッターエンジンモデルと同等の280psを発生させたエンジンとアテーサET-Sという、ビスカスカップリング式のアテーサを進化させた油圧クラッチ式トランスファーを持つ4WDシステムを搭載。
当時のスポーツモデルとしては最高のパフォーマンスを発揮させていたモデルです。
その後、R33、R34と進化していきましたが、基本構造はほぼ同じといっていいでしょう。
スカイラインGT-RはFRレイアウトのスカイラインをベースにして作られているので、基本はリヤ駆動です。
FRレイアウトの間にトランスファーを組み込み、そこから前輪駆動用プロペラシャフトとデファレンシャルギヤを装着して4WD化しているので、前後トルク配分はフロント0:リヤ100から前後50:50といった形へ可変制御されます。
これによってそれまでのスポーツモデルの定番となっていたFRレイアウトのものに近いドライビングフィールを持ち、コーナー脱出時にはFRモデルよりも早い段階でアクセルをオンすることができたので、公道でもサーキットでも驚くほどの早さを見せつけていました。